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『レイキャヴィク・ホエール・ウォッチング・マサカー』@K’s cinema



公開初日の昨日、新宿のK’s cinemaで観てきた。

ずっと以前からTwitterとかでは話題になっていて、配給はアップリンクだし、けっこう公開まで待ち通しかった。
上映前に、ジュリアス・ケンプ監督、プロデューサーのイングバール・ソルダソンさん、出演者の裕木奈江さんの舞台挨拶があった。裕木奈江さんはとても綺麗だった。

舞台はアイスランド。世界的に広がった反捕鯨運動によって職を失った一家が、ホエールウォッチングに訪れた観光客にブチキレて、次々と彼らを血祭りに上げていくという映画。
ホエールウォッチングはアイスランドで捕鯨が禁止されていた頃に台頭した観光ビジネスらしく、しかもアイスランド国内でも捕鯨派とホエールウォッチング派に意見が分かれるようだ。この映画はそういった社会的な問題をもとにしている。

この映画のタイトル"Reykjavik Whale Watching Massacre"は『悪魔のいけにえ』の原題"The Texas Chain Saw Massacre"のパロディ。『悪魔のいけにえ』では利己的で醜い男女がチェーンソーを持ったレザーフェイスに次々と殺されるが、『レイキャヴィク・ホエール・ウォッチング・マサカー』でも観光客たちはみんな利己的な人間で、平気で他国の観光客に対して差別発言をしたりするので、ああ、この人は殺されるんだろうなーというのが一目で分かる。

何よりも驚いたのは『悪魔のいけにえ』でレザーフェイス役だったガンナー・ハンセンがホエールウォッチングの船長役で出演していること。彼がアイスランド出身だとは全然知らなかったなあ。

脚本は社会問題を元にしているけど、捕鯨とホエールウォッチングの問題について考えさせるような映画ではなく、血飛沫満載のスプラッター映画を作ってしまうところがすごい。しかもアイスランド初のスプラッター映画ということなので、今後もこういう映画が沢山撮られるといいと思う。






author: uich
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『ブラック・スワン』 @TOHOシネマズ錦糸町



評判通り、すごい映画だった。とても面白い。

『白鳥の湖』の主役に抜擢されたバレリーナの主人公ニナが、初演の舞台に向けてどんどん精神的に追いつめられていく。彼女はその過程で現実と幻想の区別がつかなくなり、観客にもそれが分からないので、延々と続くニナの悪夢に巻き込まれることになる。
その描写がかなり怖くて、ホラー映画のテンポで次々とそういうシーンが展開されるものだから胃が痛くなった。ニナの母親も、振付師も、電車の中にいた変態爺さんもマジで気持ち悪いし怖かった。

予習のためにダーレン・アロノフスキー監督の『レスラー』を観たんだけど、栄光や名声に取り憑かれた人が主人公という点で共通している。どちらの作品の主人公も、華やかな世界の裏側の暗く汚い場所に取り込まれていく。そしてやたらと自分自身の体と心に傷を作っているのが痛々しくて見ていられない。ラストシーンも共通していて、これで良かったのかなあと思わせる。

それにしてもナタリー・ポートマンは美しかった。

女優がどんどん狂っていく映画といえば今敏監督の『パーフェクト ブルー』だけど、町山智浩さんのブログではダーレン・アロノフスキーが『パーフェクト ブルー』を参照したことが指摘されていて興味深かった。
「ブラックスワンonパーフェクトブルー」

『パーフェクト ブルー』(など)を下敷きにしながら、『白鳥の湖』をテーマにした全くオリジナルな映画になっているのがすごい。





author: uich
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『スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団』@T-JOY新潟万代



ゴールデンウィーク中に新潟でなぜか5日間もホテル生活をすることになり、ちょうど暇だったのでT-JOYで映画を観た。新潟にいた頃はシネウインドにばかり行っていたので、初めてだった。

バンドをやってる無職の青年があるとき出会った女の子に恋をしてしまい、なぜかその女の子の元カレ軍団7人とバトルするというストーリー。原作はカナダのブライアン・リー・オマリーのコミック。
期待通り面白かった。東京ではたぶん映画館が満員になったと思うけど、新潟ではガラ空き。面白いのに、もったいない…

エドガー・ライト監督の作品は初めて観た。短いカットを繋げてテンポよく進めて行くのがとても面白いと思った。主人公のバンド「セックス・ボブオム」の曲をBeckが作曲していたり、元カレ軍団のカタヤナギ・ツインズが登場する場面にCorneliusが曲を提供したり、『ゼルダの伝説』の音楽が流れたりと、とにかくいろいろ豪華だし細かいところまでこだわっているんだけど、それをかなぐり捨てる速さで物語が進んでいくのが凄かった。観客がそれを頭の中で処理する前に次の展開がもう始まっているという。終盤の元カレ軍団とのバトルシーンは、なぜかダレてしまったけれど、全体的には面白かった。

エドガー・ライトの『ショーン・オブ・ザ・デッド』と『ホット・ファズ』も観てみたら、こっちの2作のほうが僕は好きだと思った。特に『ホット・ファズ』は大傑作!











author: uich
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『キッズ・オールライト』@TOHOシネマズ シャンテ


これはとても面白かった。大好きな映画。
レズビアンのカップルの間に産まれた娘と息子が年頃になり、お母さんたちに精子を提供した男(つまり自分たちの父親)を探し出す。精子提供者の男が一家と関係を持つようになったことで、それまで平穏だった家族の関係に変化が起こる。

『キッズ・オールライト』というタイトルだけど子供たちだけが主人公というわけではなく群像劇で、レズビアンの母親たちの心理もとても丁寧に描かれているのが良かった。精子提供者の男はこの家庭にとっては侵入者で、彼と出会うことで二人の母親それぞれにも全く違う心境の変化が訪れる。

『ブルーバレンタイン』と同じく、男女関係や家庭のことをけっこう考えさせられる映画だった。『ブルーバレンタイン』の場合は、この夫婦の関係はもはや修復不可能だろうというところまで壊れていて、あのようなシビアなラストシーンに辿り着くわけだけれど、『キッズ・オールライト』の場合はもっと困難な状況(ほとんど修羅場)に家族が陥っているのに「なんとかなりました!オールライト!」って感じで終わっているのが面白い。辛い場面も多いけどユーモアも混じっているし、大らかな視点で描かれているので、ラストシーンでは泣きつつもかなり清々しい気持ちになった。

サントラも良かった。映画はVampire Weekendで始まりMGMTで終わるんだけど、これは子供たちの世代が好んで聴くような音楽として使われていて、母親たちの世代の音楽としてはJoni MitchellやDavid Bowieが使われている。この対比が面白かった。





author: uich
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『ブルーバレンタイン』@新宿バルト9



あまりに面白いので映画館で2回も観てしまった。
予告編を観たときは「なんかパッとしないなあ」と思ったけれど、近年観た恋愛映画ではダントツで面白かった。男女が出会い、結婚し、別れるまでを描いた映画。こう書くとありきたりだけれど、主人公二人の心のすれ違いの描写が最高に上手い。傑作。

初めて観たとき、もちろん僕はライアン・ゴズリング演じる旦那さんのほうに感情移入して観た。2回目もやっぱり旦那さんに味方したくなったけど、少しはミシェル・ウィリアムズ演じる奥さんの気持ちも分かった気がする(あくまで「気がする」だけど)。

現在と過去のシーンが並行して進む構成で、過去の、若い頃に偶然出会った二人の恋愛はとても瑞々しく美しい。それに対して現在は子供が一人いて、旦那さんは奥さんのことも娘のこともとても愛しているのに、奥さんは疲れきっている。

観客は過去と現在のシーンを見比べながら、この二人がどこでどうすれ違ってしまったのか追いかけていくことになる。しかも、自分自身の恋愛の記憶と照らし合わせながら。だから観る人の恋愛経験によってこの映画の感想はかなり違ってくるだろう。映画の問いかけに対する答えが、監督によって決めつけられた教訓的なものではなく観客に委ねられているのがとても面白い。

僕の感想はというと、やはり「女の人の気持ちなんて分かるわけがない」という常日頃思っていることに落ち着いてしまった。でも夫婦やカップルなんて結局は赤の他人なのだから、誰だって、どんな些細なことでもすれ違う可能性があるということはこの映画で学んだ。だからとにかく何でも話し合って解決していかなくてはいけない(映画では旦那さんが奥さんをラブホテルに誘って二人の関係を修復しようとするのだが、これはもちろん失敗する)のだという、とてもとてもありきたりな結論に達してしまうのだが。
自分の実体験と照らし合わせてもとても身につまされる映画だったのにこんな感想しか出てこないなんて、僕はよほど馬鹿なのだ。でも話し合うことは大事だ…と思う。

この映画を観た女性がどういう感想を持つかは、この討論会の動画がとても参考になった。
『映画「ブルーバレンタイン」をめぐって歌舞伎町のBE-WAVEで』

ちなみに音楽はGrizzly BearやDepartment Of Eaglesの曲が多用されていて、ファンの僕にはたまらなかった。





author: uich
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最近観た映画メモ

『シングルマン』
『ベニスに死す』っぽかった。コリン・ファースの演技が素晴らしい。『英国王のスピーチ』は未見…。





『ぼくのエリ 200歳の少女』
勝手に『小さな悪の華』みたいなトラウマ映画かと思っていたけど意外と爽やかなヴァンパイアもの。主演の男の子の透き通るような白い肌が印象的だった。ハリウッドのリメイク版は『キック・アス』でヒットガール役だったクロエ・モレッツ主演。これも観る。





『ロリータ』
部屋の模様替えをしながら適当に観たのであんまり感想なし…。ナボコフの原作すら読んだことがない…。




『ヒア アフター』
クリント・イーストウッドの最新作。楽天地シネマズ錦糸町で、地震と津波が起きて世界が全く変わってしまう前に観た。"Hereafter"とは「来世」という意味で、主人公は人に触れるとその人が関わってきた人の来世が見えてしまう。M・ナイト・シャマランが映画にしそうな超常現象もののようにも思えるが、クリント・イーストウッドは現世でどう生きるかを描いていた。




『ミスティック・リバー』
これもクリント・イーストウッド監督。




『ゾンビランド』
『ソーシャル・ネットワーク』のジェシー・アイゼンバーグ主演。ゾンビだらけになったアメリカで生き残ったオタクの青年がゾンビを倒しながら故郷へ向かうロードムービー、の形式を借りた恋愛映画。面白かった。この映画大好き。ビル・マーレイもおいしすぎる役で出てくる。




『わたしを離さないで』
Bunkamura ル・シネマで。カズオ・イシグロの原作小説が自分にとって特別な作品なので、少し心配したけど、すごく良かった。癇癪持ちのトミー役は『ソーシャル・ネットワーク』に出ていたアンドリュー・ガーフィールド。主演のキャリー・マリガンも表情の微妙な変化だけで何もかもを語る良い演技をしていた。この映画で一気に彼女のファンになった。




『17歳の肖像』
『わたしを離さないで』のキャリー・マリガン主演。進学校に通っていて、文学や音楽やアートが好きでパリに憧れる17歳の少女が、そういう世界を見せてくれるオッサンに恋してしまう話。途中まで少し退屈だったけど最後あたりで一悶着あって、ぐっと切なくなった。これもキャリー・マリガンの演技が良かった。




『インセプション』
クリストファー・ノーラン監督の作品は『メメント』以来何も観てなかった。何が現実で何が夢なのか、考え出したらきりがない。ディカプリオが奥さんの自殺という辛い過去と折り合いをつける、その苦闘の内面を描いた映画。とても面白かった。




『ファンタスティック Mr.FOX』
新宿武蔵野館で。大好きなウェス・アンダーソン監督の最新作。アンダーソンは今まで一貫して家族を、特に父親を描いてきたけど、これはその中でも特に重要な作品なのでは。ストップモーション・アニメだけど、キャラクターの動きや画面の構図、セリフはまぎれもなくウェス・アンダーソンの映画そのもの。最高傑作だと思う。




『マチェーテ』
ロバート・ロドリゲス監督の『プラネット・テラー』を新潟のユナイテッドシネマのレイトショーで観たのはもはや遠い思い出。その映画に挿入されたフェイクの予告編が一つの作品になったのが『マチェーテ』。すごく面白かった。劇場で観たかった…。





author: uich
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『シャネル&ストラヴィンスキー』



朝目覚めて、今日は『シャネル&ストラヴィンスキー』を観に行くべきだ、という直感が働いた。調べたらシネ・ウインドでは今日が最終日だった。

シャネルとストラヴィンスキーが愛し合った事実など僕は全然知らなかった。その事実が映画で観られるというだけで興味を惹かれるのだが、他にも見所は多かった。例えば、冒頭で描かれる1913年の《春の祭典》の初演の場面だけでも、この映画を映画館で観る価値は十分にある。複雑なリズムに合わせて踊られるダンサーたちの痙攣するような動きと、観客から浴びせられるブーイング、野次、嘲笑。僕はこの初演の光景を何かの本で読んだが、想像する度に「こういう場に居合わせてみたい」と思っていた。だからこの場面が映像になったことが嬉しくて仕方がなかった。

この映画はシャネルを伝記的に描いた映画『ココ・シャネル』、『ココ・アヴァン・シャネル』とは少し違って二人が愛し合った一瞬だけを描いているところが素晴らしい。ドロドロした情欲ではなく衝動的な愛によって互いに傷つけ合い、感情を作品にぶつける姿がとても人間らしくて美しい。・・・客観的に見ればこんな感想が言えるだろう。でも今の自分にはストラヴィンスキーという一人の「馬鹿な」男に自分を重ね合わせることしかできないのだった。
これが自分が今本当に観たい物語だったのだと気付いてからは、二人が実在の人物であることや史実に基づいた話であることは自分にとってあまり重要ではなくなり、かなり感情移入してしまった。見終わった後でも考え込んでしまった。

ラストシーンは印象的だった。お互いに別々の人生を歩んだ後の二人の孤独な姿が頭から離れない。
かつて人を愛した記憶が死ぬまで消えないのだとしたら、それは幸せなのか、それともただ孤独なだけなのか。







author: uich
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patti smith −dream of life−



今年のフジロックでのパフォーマンスを体感して、パティ・スミスの音楽だけでなくその人柄にも興味を持ち始めていたところに、ちょうど良いタイミングでドキュメンタリー映画が公開された。

70年代後半の白黒の映像に乗せて、彼女自身のナレーションで(それはまるでポエトリー・リーディングだった)詩との出会い、音楽との出会いが語られる部分が格好良くて溜め息しか出ない。特にウィリアム・バロウズやアレン・ギンズバーグとの交流、ライブハウスCBGBのエピソードには興奮を抑えられなかった。
それから、11年もの歳月をかけて撮影された彼女のライブ映像や日常の風景も印象的だった。ブッシュ政権を名指しで批判するような激しいパフォーマンスからは想像できない、家庭的な姿。どちらの姿も何かの使命を全うしようとしているように見えて、初めてパティ・スミスに「女性らしさ」や「母性」のようなものを感じた。

アーティストのドキュメンタリーによくあるような関係者のインタビューは皆無。パティ・スミスの日常の断片が観客にそのまま提供される構成は、アーティストというよりもひとりの人間としての彼女を知ることができて、とても良かった。







author: uich
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『ヴィヨンの妻 〜桜桃とタンポポ〜』



久々に映画館に映画を観に行った。とても久々に、彼女と。

根岸吉太郎監督の『ヴィヨンの妻 〜桜桃とタンポポ〜』を観た。
太宰治の『ヴィヨンの妻』をベースに、他の色々な作品のエッセンスを取り入れたストーリー。サブタイトルの「桜桃とタンポポ」は主人公の大谷とその妻の佐知を象徴しているらしい。桜桃は痛みやすいが女から愛される大谷、タンポポは華やかではないが誠実な美しさを持つ佐知、というふうに。
この対比は太宰文学における男と女の特徴を非常に分かりやすく表していて、この映画を観ると太宰治の小説をひととおり読んでしまったような気分になる。太宰を読んだことがない人にとっては良い入り口になり得るだろうし、僕のような太宰ファンにとってはその世界観を楽しめる映画。

大谷役の浅野忠信が言うまでもなく格好良かった。高校生の頃太宰文学を読みながら、「俺もこんなふうになりたい」と夢想していた姿そのものだった。
結局、僕みたいなやつが大谷みたいな生き方をしていたら誰も見向きもしてくれないのは確実なので、至極普通に生きているけれど・・・。






author: uich
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カナザワ映画祭2009 ―新世界秩序サバイバルガイド―



今回の連休は、東京に行こうか京都に行こうか迷った。
東京ではVivian Girlsの来日公演と鴻池朋子の個展がある。
京都は以前から行ってみたいと思っていたし、ちょうど連休中にくるりの京都音楽博覧会(特設サイトを開くと自動的に流れる写真の2枚目に写っている人の横顔が、僕に激似)が開催される。
どちらに行くにしても、節約生活を送っている僕には経済的余裕がなかった。

というわけで、金沢に行った。またしても。
目的は、カナザワ映画祭2009。一般的な映画祭と比べると、どことなくマニアックなイメージがある。今年は「新世界秩序サバイバルガイド」というテーマのもとに作品が集められた。音響設備も凝っていて、東京の吉祥寺バウスシアターにて爆音上映を開催しているboidの協力のもと、「サウンド・フィルマゲドン」というサウンド・システムを採用している。東京で爆音上映を体験することがなかなか叶わなかった僕にとっては絶対観に行くべきイベントなのだ。


9/19
13:00頃、金沢21世紀美術館のシアター21に到着。
まずはスタンリー・キューブリックの『2001年宇宙の旅』を観た。これだけのために映画祭に来たと言っても過言ではない、それくらい大好きな映画。劇場で観るのはもちろん初めてで、大きなスクリーンであの美しい映像を見ることが出来たのは幸せだった。ラスト近くの時空を超えるシーンは大きなスクリーンによってしか本当の感動を体験できないはずだ。
爆音上映によって「美しく青きドナウ」や「ツァラトゥストラはかく語りき」は迫力を増していた。さらに、ジェルジ・リゲティの「レクイエム」は不気味さが際立っていた。音楽だけでなくHALの淡々とした音声、冒頭のシーンでの類人猿の咆哮はとても印象に残った。

立て続けにフリッツ・ラングの『メトロポリス』の伴奏付き上映を観た。伴奏をするのはmama!milkの2人と作曲家の阿部海太郎という豪華な組み合わせ。
伴奏は映画の白黒の画面と、高度に発展した都市の地下にある工場の風景にぴったりの音楽だった。今観るとストーリーが単調に感じてしまうことと、生駒祐子のアコーディオンがあまりに気持ち良いことが重なってウトウトしてしまった。僕の隣に座っていた女の人も同じようにウトウトしていた。前に座っていたおじさんなんかは、完全に寝てた。
この機会に、mama!milkのCDを買ってみようと思った。

夜の19:00頃、中央公園へ向かった。19:30から行われる「覆面野外上映 夜空を見上げるたびに思い出せ!」を観るためだ。どんな映画を上映するかは事前に公開されず、楽しみだった。中央公園の芝生の上にパイプ椅子が並べられ、ステージ上には巨大なスクリーンがあった。
主催者の方がステージ上に現れ、簡単な挨拶を述べた後に「これから上映する作品は、こんな時代にどういうリーダーが必要かを教えてくれる映画です」という趣旨のことを言った。
そして上映が始まった瞬間、スクリーンに映し出された映画のタイトルは『金日成のパレード』!会場には爆笑と失笑が巻き起こった。
これは言うまでもなく、金日成時代に北朝鮮で撮影されたドキュメンタリー映画。ポーランドのテレビ局が製作したものだが、北朝鮮から提供された映像しか使っていないため、ほとんどプロパガンダ映画のようなものだ。日本のニュースでおなじみのあのマスゲームや軍事パレードの光景はもちろんのこと、金日成がいかに偉大な人物かということを様々なエピソードを交えて紹介している。
「偉大な首領様、金日成同志」、「敬愛する指導者、金正日同志」という単語が30秒に1回は必ず出てくるのには本当に参った。スピーカーの音がかなり大きかったから、軍事パレードや最高人民会議のシーンでは「万歳(マンセー)!!」の大合唱が金沢の平和な夜空に響き渡った。
なるほど、これは覆面上映でしかできないわ。
最初はただのプロパガンダ映画だとしか思っていなかったのだが、執拗に繰り返されるこれらのフレーズ、同じようなカットを観ているうちに、これはポーランドの会社によって意図的に編集されていることに思い当たる。この映画を観ているとあまりに馬鹿馬鹿しくてほとんど質の悪いジョークとしか思えないのだが、これが現実であることの恐ろしさを伝えようとする意思は確実にあったはずだ。

滅多に観ることの出来ない映画を観られた喜びを噛みしめながら、郊外の健康ランド「サンパリオ」へ。とにかくお金がないから、こんな所にしか泊まれない。若い客は全然いない。おっさんたちが陰茎を丸出しにして歩き回っている。尻を丸出しにして寝ているおっさんもいる。でも、一晩で2,100円は安い。好きなことにお金を使うためなら、こんな所にも平気で泊まれる。


9/20
午前中は金沢城公園を散歩した。昼は兼六園沿いにある茶屋でざるそばを食べた。どこかのスーパーで買ってきたような味だった。でも別に気にしない。こういうのは雰囲気が大事だから。
午後は金沢21世紀美術館のアートライブラリーで雑誌を読みふけった。Casa Brutusの京都特集を読んで、やっぱり京都に行きたかったな。と思った。そのうち絶対に行こう。

16:00頃にはまた地下のシアター21に行き、フランシス・フォード・コッポラの『地獄の黙示録 特別完全版』を観た。
初めて大きなスクリーンで観た『地獄の黙示録』は衝撃的だった。
泥沼化するベトナム戦争におけるアメリカ軍人たちの狂気はThe Doorsの"The End"によって恐ろしいほど増幅されているように感じられた。「ワルキューレの騎行」を大音量で流しながらベトナム人を打ちまくるシーン、自分たちがサーフィンをするためにナパーム弾で森を焼き払うシーン、慰問にやってきたプレイメイトたちに襲いかかるシーンなど、音楽も爆発音も爆音上映のおかげでものすごい迫力だった。

夜の香林坊をふらついてから、この日も健康ランドに一泊。温泉に入って、コーヒー牛乳飲んで、煙草吸って寝る。


9/21
朝、文庫で青木淳悟の『四十日と四十夜のメルヘン』を読んだ。久しぶりに面白い作家に出会った。
今日は映画は観ずに、金沢21世紀美術館の「未完の横尾忠則」展を観た。有名なY字路のシリーズやピンクガールのシリーズに感動。アンリ・ルソーのパロディも面白かった。圧倒的だったのは未発表作品、未完成作品、落選作品が所狭しと並べられた展示室。入り口付近に鮮やかな絵具がついたままの紙皿のパレットがずらっと展示されている様子と、中央に置かれた、長年に渡って書き続けられてきた何冊もの日記を眺めていると、横尾忠則という人の生き方そのものがもはや芸術なんだなという気がしてくる。

午後はフォーラスで買い物。金沢に行く度にここで服を買って帰ってくる。新潟駅前にもフォーラスがあったらいいのにと思うが、それは絶対叶わないだろう。駅の近くにでっかいイオンがあるから。

21:00頃、自宅に着いた。なんとも言えない虚無感。まだ連休は2日間も残っているのに。
11月には東京に遊びに行けるから、それまでまたしばらく頑張ろう。辛くても、頑張るしかない。



















author: uich
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